パッケージデザインの魅せる色づかい3つのポイント

パッケージデザインやイラスト制作において、
「色づかい」は第一印象を左右する非常に重要な要素です。
同じ構図でも色の選び方ひとつで、商品の魅力が何倍にも引き立つこともあれば、
逆に埋もれてしまうこともあります。
この記事では、パッケージや販促用イラストを制作する際に押さえておきたい
3つの色づかいのポイントをご紹介します。
実際の売り場や制作現場での経験を踏まえた内容なので、これから商品デザインを依頼される方にも参考になるはずです。
1. 目的とターゲットに合わせた色選び
パッケージデザインは、ただ美しい色を使えば良いわけではありません。
大切なのは、
ターゲットに好まれる色や適切な配色を選ぶことです。
その選び方は、年齢層・性別・用途によって大きく変わります。
例えば、子ども向け商品なら、明るく高彩度な色合いで楽しさや元気さを表現するのが効果的です。
一方、年齢を重ねた方向けの商品では、派手さよりも落ち着きや上質さを感じさせる色が好まれます。
私は特に大人の女性向けパッケージデザインを得意としていますが、
「大人の女性」といってもターゲットはさまざまです。
小さなお子さまがいる主婦層であれば、やさしい雰囲気や子どもにも受け入れられる柔らかな色が適しているでしょう。
一方、社会で活躍する営業職の女性であれば、
取引先に持参しても違和感のない、高級感や信頼感を感じさせる配色が好まれます。
ターゲットに合った色づかいは、商品の魅力を最大限に引き出し、購買意欲を高める重要な要素です。
2.パッケージ全体の色で視線を誘導する
パッケージデザインは、名刺やチラシのような平面とは違い、立体物として完成します。
そのため、
売り場では、自分の商品パッケージだけでなく、さまざまな色合いやタッチのパッケージが並んでいます。
その中で消費者の目を惹くために、「とにかく派手にすれば良い」と思うかもしれませんが、それは必ずしも正解ではありません。
まずは競合商品の色づかいを観察しましょう。
もし淡い色合いのパッケージが多い売り場であれば、
あえて華やかで高彩度の色をデザインに使用することで差別化できます。
逆に、周囲が鮮やかな色ばかりなら、あえて落ち着いた色調にすることで相対的に目立ちます。
次に大切なのは、視線の優先順位を決めることです。
デザインの中で最も見せたい要素(ブランドロゴやメインビジュアルなど)と、
最悪すぐに見えなくても良い情報(キャッチコピーや細かな説明)を整理します。
色のコントラストや明暗差を活用して、この「見せたい順番」に沿って視線を誘導すると、
店頭でもしっかり印象に残るパッケージになります。
3. デザインに使う色数を絞って統一感を出す
パッケージを華やかにしようとすると、つい色数が増えてしまいがち。
しかし、色が不必要に多すぎると視覚的にごちゃつき、商品の印象がぼやけてしまいます。
そのため、パッケージデザインでは意図的に色数を管理することが大切です。
もちろん、商品によっては写真や細かいタッチのイラストを使う場合もあります。
それでも売り場のパッケージをよく観察すると、
タイトルや背景色、主要な差し色を決め、全体の色数を一定にまとめている例が多いです。
デザインに使う色数を絞ることで、文字や図の情報だけでなく、
「あたたかそう」「高級感がある」「爽やか」などの印象を
パッケージを通して直感的に消費者へ伝えることができます。
この「色の統一感」は、商品のブランドイメージを強化し、店頭での記憶にも残りやすくなる重要な要素です。
まとめ
色づかいは、パッケージやイラストの印象を決定づける最も重要な要素のひとつです。
ターゲットを意識した配色、色のコントラストによる視線誘導、色数を絞った統一感の3つを押さえることで、売り場での存在感が大きく変わります。
HACOTONE Designでは、商品のターゲット層やブランドコンセプトに合わせた戦略的な色づかいを提案しています。
パッケージデザインや販促用イラストのご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。